感染症に用いられる古い薬とは

感染とはウイルスや細菌、リケッチア、スピロヘータなどが体内に入り発病することで、これが伝染していく病気を感染症または伝染病といいます。感染症は体内で増殖するため、発熱、発疹、リンパの腫れ、せきなどの症状を伴います。
 かつては感染症に対して薬がなく、それぞれの症状を緩和して、基本的には感染者の自己免疫作用に頼るものでした。この頃はまだウイルスや細菌とかが知られていなかったため、流行りだした伝染病は猛威を振るいました。ヨーロッパ全土で流行したコレラなどがその例です。
 感染症に用いられる古い薬とは、特定の疾病に対して体内に抗体を作るもので、いわゆるワクチンです。ワクチンは病気の抗体を作るために、抗原を生物の体内に入れることになります。このようにして最初にワクチンを作ったのは、コッホという人で、1875年に狂犬病のワクチンを開発しました。当時、狂犬病はほとんどが死に至る病気でしたが、早期のワクチン接種した人は治癒しました。これ以降1910年頃までに多くの病原菌が発見され、それらのワクチンが次々と作られました。中にはワクチンが作れないものや副作用で死亡する可能性が高いものもありました。
 ウイルスや細菌による感染症の治療は、1925年にフレミングによってペニシリンが発見されてから、抗生物質が中心となっていきます。1935年には合成抗菌薬のサルファ薬が開発され、抗生物質と同様に細菌などの動きを制限したり、殺したりすることができるようになりました。
 天然由来のものを抗生物質は5000から6000種類あると言われていますが、現在では約100種類が治療に使われています。現在では、抗生物質があまり効果がない場合、新しい抗生物質で効果を試してみるようになっています。